テラリウムの中に広がる小さな自然の世界。そこに「天然石」を取り入れることで、見た目に美しさを加えるだけでなく、意味や癒しの力も宿った空間に変わります。
この記事では、テラリウムに天然石を取り入れる理由や、おすすめの天然石10選、配置のコツや注意点まで詳しく解説します。
天然石をテラリウムに使う理由とは?
1. 見た目のアクセントに最適
透明感のある水晶やカラフルなアメジストは、緑の苔や植物と抜群に相性が良く、テラリウムに奥行きと彩りを加えます。特にミニチュアの世界観を演出する際には、小さな岩山や神秘的な空間としても活用できます。
2. 石の意味・エネルギーを取り入れられる
天然石は、古来より「癒し」や「浄化」「守護」といったスピリチュアルな意味を持つとされ、多くの人々に親しまれてきました。
たとえば、アメジストは心を穏やかにし、安眠へと導いてくれる石として知られています。
また、ローズクォーツは愛情や自己受容を象徴し、やさしさを空間に添えてくれる存在です。
一方で、タイガーアイは仕事運や決断力を高めるとされ、力強いサポートストーンとして人気があります。
さらに、水晶(クリスタル)はあらゆるエネルギーを浄化する万能石として、多くの場面で用いられています。
このように、それぞれの石が持つ意味や役割を意識してテラリウムに配置することで、空間全体に込めたい想いやテーマ(例:癒し・金運・愛情)を視覚的に表現することができます。
その結果、インテリアとしてだけでなく、願いやストーリーを内包した“祈りの作品”としての魅力が生まれていくのです。
3. 自然のエネルギーを感じられる
石は自然が長い時間をかけて育んだもの。テラリウムという自然を再現する小宇宙の中で、石の存在は“地球そのもの”を象徴する要素でもあります。
テラリウムにおすすめの天然石10選(意味・見た目・相性)
石の名前 | 見た目 | 主な意味・効果 |
---|---|---|
水晶(クリスタル) | 透明、光を反射して美しい | 浄化、万能の石 |
アメジスト | 紫色、落ち着いた輝き | 癒し、安眠、精神の安定 |
ローズクォーツ | 薄ピンク、優しい印象 | 愛情、自己受容 |
フローライト | 緑〜紫のグラデーション | 頭脳明晰、心の解放 |
シトリン | 黄色、明るい雰囲気 | 金運、明るさ、活力 |
アベンチュリン | 緑色、不透明な質感 | 癒し、ストレス緩和 |
タイガーアイ | 茶色に金の縞模様 | 決断力、守護、仕事運 |
ラピスラズリ | 深い青と金の斑点 | 幸運、真実を見抜く力 |
ヘマタイト | 黒〜銀、メタリック | 地に足をつける力、集中力 |
カルサイト(オレンジ) | 柔らかいオレンジ系 | エネルギーの活性化、前向きさ |
※石の色や意味には諸説あります。インテリア感覚で選んでもOK!
配置のコツ|石を生かすテラリウムデザインとは?
1. メインストーンを決める
主役となる天然石を1つ決め、その石に合わせてレイアウトを構成すると、統一感が出てバランスがとりやすくなります。
2. 苔や植物とのバランスを意識
透明感のある石は水辺のようなレイアウト、アースカラー系の石は山林や岩場風のデザインに合います。コケの種類に合わせて石の質感も変えるのがおすすめです。
3. 水気に弱い石は避ける or 配置を工夫
一部の石(例:マラカイト、カルサイトなど)は水分に弱く、変色・劣化する場合があります。そういった石はガラス面近くに飾る・乾燥エリアに配置するなどの工夫が必要です。
テラリウムに使ってはいけない天然石とは?
石の名前 | 注意点 |
---|---|
パイライト | 錆びやすく、水分に弱い |
カルサイト | 酸や水分に溶けやすい |
マラカイト | 銅を含むため水に触れると毒性の可能性あり |
アンバー(琥珀) | 有機物のため、長期間の湿気で劣化しやすい |
特に湿度が高い環境では、素材の耐久性や安全性に注意しましょう。
100均の天然石って使っていいの?
100円ショップでも「天然石ミックス」として販売されていることがあります。ただし、以下の点を確認しましょう。
✅ 良い点:
- 手軽に手に入る
- 加工されていない石も混じっている
- 練習やテスト用にはぴったり
❌ 注意点:
- コーティングや着色がされているものがある
- 出所や石の種類が不明な場合がある
- 湿気に弱い素材が含まれている場合も
➡ 完成品やプレゼントには専門店の石がおすすめです。
【実例紹介】天然石を使ったテラリウムレイアウト例
🌿例1:水晶と苔のクリアレイアウト

水晶を中心に据えたこのデザインは、細長いクリスタルを複数組み合わせて構築された造形美が特徴です。まるで氷柱のようにスッと伸びる水晶のフォルムは、テラリウムの中に静けさと透明感をもたらします。その周囲には、繊細な苔類や小さなフィギュアを配置することで、自然の景観と幻想的な世界観の両方を演出しています。
水晶の持つ涼しげな印象は、夏の清涼感を引き立てるだけでなく、冬の澄んだ空気や凛とした雰囲気にもよく合い、四季を通じて飾ることができる万能な天然石です。特にガラス容器の中では光を受けて輝きを放ち、他のどんな素材と組み合わせても、空間を引き締めつつ上品に引き立ててくれます。テラリウムの中にそっと置くだけで、まるで小さな聖域のような美しさが生まれる——そんな存在感を持つのが水晶です。
🌿例2:アメジストで宇宙を表現

大きなアメジストは、その深い紫色と幻想的なグラデーションによって、見る人にまるで宇宙空間を連想させるような印象を与えてくれます。その存在感はひときわ強く、テラリウムの中に配置することで、まるでどこか遠い銀河の惑星へとたどり着いたような感覚を呼び起こします。特に今回の作品では、アメジストの表情に「祈り」や「願い」を込めた世界観を重ね合わせ、未知の惑星に祈りが届いたような静かで神秘的な雰囲気を演出しました。
アメジストの神秘的な美しさは、ただの装飾としてではなく、作品全体の物語性を高める重要な要素となり、観る人の想像力を刺激するパーツとしても機能しています。
🌿例3:フローライトで泉を表現
フローライトは、グリーンやブルー、パープルなどの寒色系が重なり合った、どこか神秘的で涼しげな色合いが特徴の天然石です。透明感のあるその輝きは、光の加減によってまるで水面のように表情を変え、見る人に癒しと静けさを与えてくれます。
今回は、さざれ石タイプのフローライトを使用し、まるで泉や清流が湧き出るような景色をイメージして、テラリウムの中に大きな水辺を表現しました。苔の緑とフローライトの青みがかった色が絶妙に調和し、自然の中にひっそりとたたずむ神秘的な泉のような空間が生まれています。
単なる装飾としてではなく、世界観を引き立てる「光と水の象徴」としてのフローライトの魅力が、テラリウムの中で静かに息づいています。
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よくある質問(Q&A)
Q1. テラリウムに天然石を入れるとカビが生えやすくなりますか?
基本的には、天然石そのものがカビの原因になることはほとんどありません。ただし、石の表面に土や有機物の汚れが付着していたり、しっかり乾燥されていないまま設置した場合は、そこから湿気を帯びてカビが発生するリスクがあります。特に湿度の高いテラリウム環境では、ほんの小さな汚れが温床になることもあるため、使用前には必ず水洗いし、柔らかいブラシなどで表面の汚れを丁寧に落としましょう。その後、しっかり乾燥させてから設置することで、清潔な状態を保つことができ、カビの発生リスクを最小限に抑えられます。
Q2. 天然石はテラリウムの湿度に耐えられますか?
多くの天然石は、ある程度の湿度には十分耐えることができるため、苔テラリウムやパルダリウムに使っても問題ありません。ただし、中には湿度や水分に弱い性質を持つ石も存在するため、注意が必要です。
たとえば、
- マラカイト(孔雀石):水に触れると表面が溶け出し、色落ちや毒性の心配もある
- カルサイト(方解石):柔らかく、酸や水に溶けやすい
- セレナイト(透石膏):非常に柔らかく、水に弱くて傷つきやすい
- パイライト(黄鉄鉱):水分に触れると酸化して錆びやすい
- アンバー(琥珀):有機物のため、湿度の高い環境では劣化の恐れあり
このような石をテラリウムに使いたい場合は、湿度があまり高くならない乾燥気味のエリアに設置する、もしくは容器の外側に飾るといった工夫が必要です。
見た目が美しいからといって、むやみに湿度の高い場所へ配置してしまうと、石が変質したり、テラリウム全体のバランスに影響を及ぼすこともあるので注意しましょう。
Q3. どこで買うのが良いですか?
専門店や信頼できるショップで選ぶのが安心です。石の種類や性質についてきちんと説明があるお店であれば、テラリウムとの相性も考慮しやすく、失敗が少なくなります。
なお、「olmo」でも今後、テラリウムに適した天然石の販売を予定しています。苔や植物との相性を考えたセレクトや、小さな容器にも使いやすいサイズ感の石など、こだわりのラインナップをお届けできるよう準備中です。販売開始の際は、公式Instagramやブログでお知らせしますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
まとめ|天然石で心も癒されるテラリウムづくりを
テラリウムに天然石を加えることで、
✔ 見た目の美しさ
✔ 自然のエネルギー
✔ 空間に意味や想いを込めることができます。
ただの飾りではなく、“意味をもった自然のピース”として天然石を配置する楽しさを、ぜひ味わってみてください。
癒しの空間づくりは、石の一粒から始まります。

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